「氷河の中の冒険…!?」
by カイ
スイスで素晴らしいと思うのは、冒険がいつもすぐ身近にあること。週末や短い休みでも、公共交通機関を使えばあっという間に山の中へ行くことができます。
外国から訪ねてくれた友人にアルプスを見せたいと思っていたところ、9月のある日、ついにハイキングに出発することになりました。電車とバスを乗り継ぎ、無人の山小屋「シュマドリ・ヒュッテ」(Schmadrihütte)まで約4時間の道のりです。出発前には、スイス連邦地理局が提供する公式地図アプリ「swisstopo」で経路を確認しました。アプリには積雪状況もリアルタイムで表示されます。その日は小屋がちょうど雪線付近にあることが分かり、しっかり準備を整えて出発しました。
山の天気は変わりやすいものです。ハイキング前半は晴れていましたが、後半は風が強まり、最後の数メートルでは激しい雨に見舞われました。ようやく小屋に到着すると、同じく宿泊していた管理人家族と出会い、一緒に温かい食卓を囲みました。山小屋には不思議な親密さがあり、見知らぬ者同士でも、帰る頃には友人になっているものです。
翌朝、その家族はパラグライダーで谷へと滑空していき、私は友人と共にバックパックを背負って下山しました。途中、思いがけず氷河に出会い、その光景は忘れ難いものとなりました。氷の裂け目の遥か彼方に、あの有名なユングフラウヨッホが姿を現したのです。周囲を見渡すと、地球温暖化の影響で氷河がかつての姿から大きく縮小していることがはっきりと分かり、その変化の静かな重みを感じずにはいられませんでした。同時に、深い青色と圧倒的な存在感に心を奪われました。山は、私たちにさまざまな感情を呼び起こしてくれます。
私にとって、スイスの本質を感じられるのはやはり山の中です。そしてこの写真は、スイスでは冒険は決して遠い存在ではないのだと、眺めるたびに思い出させてくれます。