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NextGen ブログ #2

チューリッヒ大学での1年間の研究留学――“How was your day?”がくれた気づき

こんにちは、藤田えりかです!2024年3月から2025年3月までの1年間、「トビタテ!留学JAPAN」の奨学金の支援を受けて、チューリッヒ大学の分子生命科学部にて研究者として過ごしました。このブログでは、スイスで学ぶことになった経緯や、チューリッヒでの研究生活・日常生活の様子、そしてこの海外での一年が私にどのような成長をもたらしたのかをシェアしたいと思います!

スイス留学が決まった理由と経緯

日本の研究室の先生にご紹介いただいたことをきっかけに、神経回路形成や軸索誘導といった分野を専門とされるチューリッヒ大学の先生の研究室で、1年間の研究生活を送ることになりました。これまでスイスを訪れたことはありませんでしたが、自然が美しく安全で清潔な国というイメージを持っていたため、日本での研究をさらに深める機会としてスイス留学が決まった際は、迷いはなく、とても嬉しく感じました。一方でスイスは物価が高いと聞いていたため、文部科学省が関わる留学支援制度「トビタテ!留学JAPAN」への応募を決断し、合格することにより奨学金等の支援を得ました。

チューリッヒ大学での研究生活

チューリッヒ大学では、平日は毎日朝から晩まで研究室で実験を行う生活を送りました。先生や先輩ともフラットな関係で接することができた点は、日本ではあまり経験したことのない新鮮さがあり、分からないことも気軽にいつでも質問ができるため、効率的かつ楽しく研究に取り組むことができました。また挑戦したいことや自分のペースを尊重してもらえる環境で、周囲に過度に合わせる必要がなく(空気を読む必要性が低く)、休みも取りやすいと感じました。ワークライフバランスが取れる環境とは、このような場所なのだと実感しました。さらに研究室では、研究進捗報告会と論文抄読会が毎週開催され、活発な議論が繰り広げられていました。私も他の学生と同じように発表の機会をいただき、大きなプレッシャーの中、毎回全力で挑みました。先生や研究室メンバーからの優しいアドバイスに救われ、徐々に英語でのプレゼンテーション力や研究に関するディスカッション力を磨くことができました。

チューリッヒでの学生生活

チューリッヒでの住まい探しには大変苦労しましたが、キャンパスへのアクセスが良い学生寮に奇跡的に住めることになり、世界中から集まった勉強熱心な学生と毎日交流をすることができました。平日は毎日、寮の夕食を皆で一緒に食べ、週末は皆でブランチを食べに行ったり、ピクニックに行ったり、ボードゲームをしたりと数え切れないほどの思い出ができました。また、私の趣味である音楽を通しても友達を増やすことができました。寮のピアノで日本の曲を紹介したり、バイオリンやチェロが弾ける友達とセッションをしたりして、交流を楽しみました。さらに、Akademisches Orchester Zürichという学生オーケストラのバイオリンパートのオーディションに合格することができたので、スイスでオーケストラに参加するという貴重な経験ができました。研究生活と並行しながらの活動だったので、練習時間の確保には苦労しましたが、Tonhalle Zurich という有名なホールで大曲を演奏したときの感動は今でも忘れられません 

週末のお出かけ&スイス探検

友人が留学していたベルンや、国際機関が集まるジュネーブ、アルプスの絶景で知られるサンモリッツなど、週末にはスイス各地へ頻繁に旅行に出かけました。その中でも、特に印象に残っているのは、イタリア語圏にあるベリンツォーナです。学生寮でよく一緒にバイオリンを弾いていた友人がベリンツォーナ出身で、その友人に街を案内してもらいました。一緒にパレードを見たり、自宅に招いてもらったりとその旅行を通して距離が一気に縮まりました。また、日本に帰国した今でも恋しく感じるスイス料理が、アルペンマカロニ(Älplermagronen)というものです。濃厚なスイスのチーズと甘いリンゴソースを組み合わせた独特な味はやみつきになり、大学の食堂や住んでいた寮の夕食でアルペンマカロニが提供される日は、いつも楽しみにしていました。

学びと成長

スイスで出会った方々は皆、自分自身の目標をしっかりと持ち、それぞれのペースを大切にしながら生きていることがとても印象的でした。一人ひとりが異なる魅力や目指す方向を誇りに思い、また周囲もそれを尊重する文化が根付いていると感じました。日本では、周囲の多数派に合わせることが良しとされる場面も多いため、改めて「自分とは何か」「なぜそれをしたいのか」等と問われると、意外と自分の言葉で語れないことに気づかされました。また留学中、会話の一言目でよく聞かれた “How was your day?” という質問に対し、皆の充実した内容の回答から刺激を受け、次第に「私も友達に紹介したくなるような有意義な日を送りたい」と思うようになりました。そうした会話が頻繁に行われる環境の中、何事も目的をもって充実した日々を送りたい気持ちから、自分が本当に大切にしたいことを考え、それに向けて行動に移す力をつけることができました。この経験は今後の研究活動やキャリア形成において、大きく影響すると感じています。

スイス留学を考えている人へのメッセージ

スイスは、人々が親切で穏やかであり、治安も良く綺麗な景色が多い国だと感じました。決まりごと等をきちんと守る文化があり、電車やバスが常に時間通りに運行される点など、日本と共通する部分も多いと感じました。そのため、初めて留学に挑戦する方や、長期留学を予定している方にとっても、安心して生活し、留学生活を楽しめる最高の環境だと思います。一方で、物価が高いため、トビタテ!留学JAPANのような奨学金に応募することをお勧めします。

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