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クリーンテックは地球を救えるか?

雄大な山、澄んだ湖や川、牛、緑の草原など風光明媚な景色で知られているスイス。この牧歌的な風景の裏側には、天然資源をより大切にし、再生可能エネルギーへの移行や生物多様性を確保するためのクリーンテック(Cleantech)の開発に全力を注ぐ国の姿があります。

スイスの美しい風景を辿りながら、私たちの生活をより持続可能なものにするための革新的な解決策を見出している進取の気性に富んだ企業の数々を発見する旅に出かけませんか?

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第一回目は、スイスのクリーンテックにおける先進的で大胆な先駆者たちをご紹介いたします。

ラファエル・ドムジャン RAPHAËL DOMJAN

2010年から2012年にかけて、エコ探検家のラファエル・ドムジャンは、太陽エネルギーだけを使った「プラネットソーラー号」で地球を一周しました。どんな移動手段にせよ、このような旅を達成し

たのは史上初のことでした。実験的エコロジーの熱心な提唱者であるドムジャンは、ソーラー飛行機で成層圏に到達し、白昼に輝く星を目撃することをミッションとするSolarStratos (ソーラー・ストラトス)プロジェクトに2014年から取り組んでいます。

ベルトラン・ピカール BERTRAND PICCARD

ベルトラン・ピカールは、世界初の熱気球無着陸世界一周飛行やソーラー飛行機プロジェクト「ソーラーインパルス」の立ち上げなど、不可能と思われていたことに何度も挑戦してきた情熱的な飛行家です。海洋学者の父と、航空物理学者であり潜水技術者でもある祖父を持つピカールは、アンドレ・ボルシュベルクとともにソーラー・インパルスに乗り、太陽エネルギーのみで17ステージの地球一周を達成。現在は、再生可能エネルギーとクリーン・テクノロジーを支援する財団を運営しています。

ヨーゼフ・ジェンニ JOSEF JENNI

ヨーゼフ・ジェンニは、間違いなくヨーロッパにおける太陽エネルギーの先駆者の一人です。彼は、1970年代半ばから太陽熱発電システムの販売を開始しました。ベルン州オーバーブルクにヨーロッパ初の完全太陽熱利用住宅を建設するなど、大きな功績を残しています。

マーカスとダニエル・フライターク MARKUS & DANIEL FREITAG

1993年、フライターク兄弟は貨物自動車から古いタープ(幌)を回収し、それをショルダーバッグにすることを思いつきました。当初、彼らはチューリヒの小さなアパートで、古いトラックの幌、シートベルト、自転車のタイヤのインナーチューブなどを使って、手作業でバッグを縫い上げていました。現在では、フライタークのバッグは世界中で販売されています。原型はニューヨークのMoMaにも展示されています。フライターク兄弟は、今や世界的な循環型経済のパイオニアとみなされています。