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海洋分野の新時代

ノートパソコン、スマートフォンなどの電子機器や電気自動車の心臓部にあたるリチウムイオン電池。気候変動対策としての再生可能エネルギーの導入が進められていますが、その再生可能エネルギーの貯蔵のために不可欠です。Leclanché (ルクランシェ)社は、船舶、商用車、鉄道などエネルギー集約型の電気輸送アプリケーション向けに、新世代のリチウムイオン電池モジュールを開発しました。同社は、よりクリーンなエネルギーの未来に向けて、その歩みを加速させることを目指しています

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エネルギー貯蔵ソリューションのリーディングカンパニーであるスイスのLeclanché (ルクランシェ)社は、世界中のさまざまなインフラや車両に搭載されるバッテリーシステムを設計・製造しています。その中には、2019年からデンマークのソビー港とフィンスハブ港を行き来する世界最大のオール電化フェリー「エレン号」も含まれています。このフェリーは、Leclanché社のバッテリーシステムを搭載しており、船内で燃料や排気ガスの臭いがしない、ゼロカーボン輸送を実現しています。このバッテリーシステムにより、フェリーの航行距離は41kmとなり、他の電化フェリー航路の7倍の長さを実現しています。エレン号は最大200名の乗客と約40台の車両を搭載することができます。スイスが開発の一端を担った電化フェリーとその革新的なバッテリーシステムにより、フェリー航路で使用されるディーゼルの量を削減することができました。

Leclanché社の専門技術のおかげで、エレン号には、これまで例のない4.4メガワット時という容量なのに約30分で充電可能なバッテリーが搭載されています。この野心的なプロジェクトの一環として、Leclanché社はユニークな防火システムを含む先進的な安全技術も開発しました。バッテリーの

発火を防ぐため、温度が一定以上になると冷却用の泡が自動的に注入されます。電化フェリーの船団は、ゼロカーボン水上交通にとって重要な節目となります。Leclanché社とそのパートナーたちの専門的技術・知識によって、同様のプロジェクトが生まれることでしょう。