Kizuki-au 築き合う— Collaborative Constructions image
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Kizuki-au 築き合う— Collaborative Constructions

在日スイス大使館は、スイス連邦工科大学チューリヒ(ETHチューリヒ)のGramazio Kohler (グラマツィオ・コーラー) 研究室と東京大学のT_ADS 小渕祐介研究室と共に、常滑市内の会場でインスタレーション「Kizuki-au 築き合う-Collaborative Constructions」を開催します。建築におけるデジタルプロセス、人とロボットとの協働、技術的・文化的相互作用を追求するスイスと日本の協働プロジェクトです。

ETH チューリヒのハネス・マイヤー教授と東京大学の小渕祐介教授のお話、そして清水建設とモンタージュ社による美しい映像で、2つのインスタレーションをお楽しみください。

私たちが生きるこのグローバルな社会は新たなフェーズを迎えています。以前より脆弱になった世界で、コミュニティが国境を越えていかに複雑に結びついているか、お互いがいかに依存しているかが、パンデミックによって明らかになりました。同時に、オンラインでのコミュニケーションが広く行われるようになり、隔離や断絶が浮き彫りとなった時代において、技術がいかに人を再び結びつけるかが示されました。そこで、いつでも、どこでも、誰とでも会話をすることができる、この新たな環境の中、社会における建築の伝統や役割を再考し、捉え直すことを試みました。

「Collaborative Constructions (Collaborative:協働、Construction:建設)」は、2つのインスタレーションを通して、創造的、革新的、あるいは個人的な、技術を用いる新たな建築のあり方の実証プロジェクトです。技術が自然と人間を結びつける、地球規模で取り組まれている新たな建築のあり方に寄与するスイス連邦工科大学チューリヒ(ETHチューリヒ)と東京大学による2つのプロジェクトは、どちらも人とロボットとの協働作業で制作され、さらに未来を見つめながら過去との関わりをも実証するものです。

プロジェクト・チーム

建築は生きた知識

ETHチューリヒと東京大学が、常滑市の脱工業化の遺産に向き合うこの協働は、共感という概念を拡張することによって、その土地を捉え直すものですー土地の人々、伝統、歴史、環境、文化のすべての結びつきは、製造や建築におけるデジタル工程を経て具体化されます。建築は生きた知識の一形式、生きていることの一つの表現となるのです。 

会期と会場

7月30日 (土) — 10月10日 (月・祝)

常滑やきもの散歩道 一 菁陶園近く (愛知県常滑市栄町7丁目地内)

https://aichi.vitality.swiss/ja

ETHチューリヒ グラマツィオ・コーラー研究室

木造骨組みの3階建ての建物

ネジなどの金属部品を使わずに

スイス連邦工科大学チューリヒのグラマツィオ・コーラー研究室について

東京大学 工学系研究科 建築学専攻 T_ADS 小渕祐介研究室

冷却効果も、陶製のれん

身体的個性をデザインに

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東京大学 工学系研究科 建築学専攻 T_ADS 小渕祐介研究室について

空間演出

展示されたインスタレーションを訪れるだけでは知ることのできない、作り手の記憶に残った「気づき」を、インスタレーションが展示されるこの場所に「築く」ことを志向しました。パフォーマンスを通して、観客の皆様に、このプロジェクトのプロセスに携わってきた方々の想いを少しでも伝えることができれば幸いです。
小尻健太
パフォーマンス『Kizuki-au 築き合う』© Montage

ふたつの建造物からなる「Kizuki-au 築き合う Collaborative Constractions」プロジェクトに、常滑がもつ歴史的風土を融合させ、新しい建築と歴史ある土地の感性との結び付きを空間演出で表現。会場内に散りばめられた16台のスピーカーと、24台のLED照明、そして隣接する陶芸窯の煙突に設置された投光器は、DMX制御によって連動し、会場に吹く風をセンシングしてリアルタイムで変化。平安~鎌倉時代に作られた常滑焼(古常滑)から着想した「空」「風」「火」「水」「地」というモチーフを色相環に当てはめた照明演出で常滑に吹く風を可視化し、常滑焼を作る際に発生するさまざまな音や、 スイスの自然が奏でる環境音をサンプリングしたアンビエントな音響は、常滑焼の土管の中に仕込まれたスピーカーから独特な反響音となって空間に響いていく。日本古来の「風鈴」や「花火」のように、五感で味わう「涼を楽しむ」という感性を空間全体に落とし込んでいる。

演出に使用したPanasonicの二流体ノズルによる極微細なミスト「シルキーファインミスト」は、粒子径が細かいことで気化が速く近づいても濡れにくく、空間に漂いやすいという特徴を持つ。これにより、暑さ対策だけでなく演出装置としても多分野での活躍が可能に。この技術を使用した空間演出では、他にドバイ国際博覧会(2021-2022年:BIEアワード展示部門金賞受賞)やMilano Salone(2018年:Best Tecnology賞受賞)がある。

プロデューサー:大田俊吾(Montage Inc.)
ディレクター:落合正夫(Montage Inc.)
テクニカルディレクター:赤川智洋(A-KAK)
サウンドデザイナー:中西宣人 (A-KAK)、唐神一樹
技術・機器提供:パナソニックホールディングス株式会社

詳細:株式会社モンタージュ プレスリリース

小㞍健太 プロフィール

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株式会社モンタージュについて

Vitality.Swissについて

本プロジェクトは、在日スイス大使館・ETHチューリヒ・東京大学が清水建設の協力と共に実施するものです。また、2025年の大阪・関西万博へ向かうスイスのVitality.Swissプログラムのひとつとして開催されます。気になるVitality.Swissの全容は9月22日に本サイトで公開いたします!それまでSNSでお会いしましょう。ニュースレターの登録(下部ボタンをクリック)もお忘れなく。